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自分に酔ってる男性と付き合った話

当時の私は福岡から進学のために上京し、女子寮に下宿していました。実家はかなりの田舎で遊ぶ場所もなく、中学高校と女子学校だったため、それまで男性とお付き合いしたことはありませんでした。


大学に入学後は、サークル活動やアルバイトなどで男性と接する機会は増えたため、男性に対して恐怖心などはなかったのですが、どちらかと言うと飲み友達・遊び友達で終わるような事が多く、特定の男性からのアプローチもありませんでした。


彼とは私が3年生になった春に、新たに加入したゼミの先輩・後輩として知り合いました。ゼミでは3年生と4年生の混合グループで活動しており、私と彼、そして同じグループの数名で研究発表に向けた準備をしていました。


準備のために図書館で待ち合せたり、その前後で何人かでラーメンを食べに行ったりするうちに、自然とメールや電話でやりとりする事が増えました。私としては彼は全く好みのタイプではなかく、むしろ苦手な部類だったのですが、言葉や態度から好意を持たれているのを感じました。

 

ある時、他の先輩から『あいつは良い奴だよ、付き合っちゃいなよ』と言われることがあり、彼からの好意を確信しましたが、好みのタイプではないので特に何もせずでした。
私たちのグループの研究発表が終わり、ゼミの活動がひと段落したころ、私の誕生日がありました。

 

その日彼から『会って渡したいものがある』とメールがあり、呼び出されました。恋愛に疎い私でしたが、さすがに誕生日というタイミングだったので、告白などの展開を予想し、ドキドキというより怖いもの見たさで会いに行きました。するとそこには、真っ赤なバラの花束を抱えた彼の姿が・・・。

 

私はフリーズして動けなくなっていたのですが、彼は私に『これ、』と花束を渡してきました。付き合ってください、と言われた気がしますが、正確には覚えていません。とにかくこんな物どうやって持って帰ろうか、このまま電車に乗るのか、と、そんなことばかり考えていました。

 

帰りの電車で気づいたのですが、バラは私の年の数だけありました・・・。こんな昭和風味なサプライズをされて、脱力しました。しばらくはとてもお付き合いする気持ちにはならず、また彼も、就職先のインターン活動で忙しく、会う機会がほどんどありませんでした。

 

彼が卒業してからフェードアウトしていたのですが、久々に会おうと言われ、一度だけ食事したことがあります。池袋にある高層ビルの夜景が見えるレストラン・・・とても素敵なお店だったのですが、まだ若かった私には、その狙いすましたチョイスがこっ恥ずかしく、いたたまれない気持ちでした。

 

因みにお会計は私がお手洗いに立ったすきに済ませてくれていました。とても良い人だとは思うのですが、どうしても自分に酔っている感じがして、好きになれませんでした。



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